2013年2月27日水曜日

日本は二方面侵攻を覚悟せよ


日本の防衛は冷戦時代は基本的にはソ連の北海道侵攻を想定していればよかった。しかしソ連が崩壊して中国が台頭してきた中で防衛体制の見直しが図られようとしている。

日本が考えなければならないことは、尖閣への侵攻侵入を許せば、中国は沖縄を次に狙ってくると言うことである。さらに大事なことは尖閣の侵入を許すほど日本が弱体化すれば、中国のみならず周辺の国も日本領土への侵攻を考えるだろうと言うことだ。

その周辺国というのはロシアではなく韓国である。

中国に立ち向かう日本、つきしたがう韓国」によれば、韓国は既に軍事と金融という両面においてアメリカよりも中国に依存するような体制になってきている。韓国は日本との軍事機密協定を蹴り、中国と同等の条約を結んだ。これがためアメリカの軍事機密情報が中国側に筒抜けになり、怒ったアメリカは北朝鮮のミサイル情報ですら韓国側に提供しなかった。

また中国の黄海の内海化を防ぐ橋頭堡であるはずの済州島が、すでに中国資本によってその多くを買い占められており、事実上"中国の島”へと変貌しつつある。今まではアメリカ海軍しか寄港できなかったが、韓国政府によればこれからは中国海軍の艦船も寄港できるようになる。

さてそのような韓国が、尖閣について中国の侵攻を許すような日本の弱体化を見過ごすわけがない。中国とあうんの呼吸で対馬に侵攻してくる可能性は十分にある。歴史的を振り返れば明白である。

例えば竹島だ。当時日本と朝鮮半島はGHQの施政下にあったにもかかわらず、李ショウバンは九州占領を狙ってアメリカに兵士輸送の船舶の提供を要請した。元寇の時も、高麗の使者はフビライに強硬に日本上陸を勧め、日本渡航への船舶を提供している。韓国はその時々の"宗主国”の力を背景に日本を狙うのだ。

韓国は最近海軍の充実を図ろうとしている。対北朝鮮であれば必要がない軍備である。中国と張り合うためでなければ、その仮想敵国はまぎれもなく日本である。

韓国が中国の柵封下に入れば、必ずや対馬への領土的野心を隠そうとしなくなるだろう。アメリカはすでに韓国への戦略を「引き付けておく」から「離れるに任せる」ことを前提にして組み立てようとしてる。したがってアメリカは韓国への抑止力とはなりえない。その場合抑止できるのは、奇妙かもしれないが北朝鮮の南進の可能性のみである。

したがって日本がとりうる選択は一つしかない。尖閣問題で一歩も引かず中国に対抗すること。そのため尖閣周辺の局所的な軍事バランスを崩さないよう、中国の軍拡をフォローしながら防衛体制の充実を図ることだ。

中国の軍拡はハイペースであるが、それは中国が全方位に対して領土的野心を持っているからである。インド・ロシアと長大な国境線に軍備を割かなければならず、アメリカの巨大な空母群に対抗するため巨大な海軍整備費も献上しなければならない。

日本はあくまでも尖閣周辺の軍事バランスを崩さないように防衛体制を構築していけばよい。中国の極端な軍備拡張を必要以上に恐れる必要はないが、尖閣への野心をくじく様な十分な抑止力を南方防衛に関して構築すべきである。それが同時に韓国の対馬への野心を打ち砕くだろう。逆に言えば、尖閣を失う時は沖縄と対馬も同時に失うことになるだろう。

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